2023年08月17日
8月21日に開催されるサマーセール1日目に、当場から生産馬4頭の上場を予定しています。
今回は上場番号№83オーシャンフリートの2022(牝、父モズアスコット)を紹介させていただきます。
本馬の牝系解説文(ブラックタイプ)はこちらからご参照ください。
【8月3日現在】体高153cm 胸囲176cm 管囲19.5cm 馬体重436kg
本馬は現在、当場と同じ町内の育成場である育成公社さんに預けて、セール当日に向けてセリ馴致をしていただいてます。
父モズアスコットは初年度産駒が1歳であり、先日のセレクションセールでは上場された7頭の産駒全頭が売却されています。
実際には初年度産駒が当歳だった昨年から、産駒の出来が良いとの評判は聞いていました。
モズアスコット自身、芝G1安田記念だけでなくダートG1フェブラリーSを制すなど、スピードに加えてパワーも併せ持っていました。
芝ダートを問わない適性の高さと父Frankel、母は米重賞勝ち馬という血統的な裏付けもモズアスコットの種馬馬としての人気を後押ししているのかもしれません。
本馬の馬体は、父モズアスコットの筋肉を受け継いでいる印象はあるものの、どちらかと言えば母オーシャンフリートのきれいなシルエットを連想させます。
実際、重たさを感じさせないキビキビとしてバネの効いた歩様は本馬の長所だと思っています。
本馬の母オーシャンフリートはJRAでダート1400の舞台で5勝した馬で、その産駒には3勝クラスまで行ったベルキューズ(牝、父ヘニーヒューズ)がいるなど、現状の産駒成績を見る限り牝駒のほうが活躍傾向にあります。
そのオーシャンフリートの血統的特徴として、Mr.Prospector≒Where You Leadの相似クロスが挙げられます。
いずれもRaise a Native×Nearco系牝馬の組み合わせです。
力強いスピードの遺伝を期待した相似クロスでしたが、結果的にオーシャンフリートがダートで5勝したことを考えると、この配合はうまく嵌ったのだと思います。
本馬の世代ではWhere You Lead7×5の牝馬クロスを施してみましたが、これは上記の相似クロスの継続強化を狙ったものです。
また、本馬の世代ではMr.Prospectorも5*6×3でクロスするので、このクロスも継続強化ということになりますが、こちらに関してはMiswaki≒アフリートの相似クロスと見なすことも可能です。
どちらもMr.Prospectorの直仔であり、母方にはTom FoolのほかにPrincequillo/Nasrullahの組み合わせも存在します。(アフリートのほうは、5代表ではわかりませんが5代目にあるDeltaの父がNasrullahです)
もう一つ、本馬の血統ではStorm Cat≒Caerleonの相似クロスも施しています。
Storm Bird≒Nijinskyの相似クロスのほか、母方にPrincequilloの血が存在するなど血統的な親和性が高い関係です。
Storm Cat≒Caerleonの組み合わせは、どちらかと言えば柔軟性のある素軽いスピードを伝える傾向にあると考えていますが、本馬のキビキビとした歩様はこのような相似クロスが関係しているのかもしれません。
素軽い動きのなかにもダート適性がありそうな筋肉を纏っている、という意味ではこの父母から生まれた産駒らしい馬体と言えます。
セリ馴致の預託に出すまでは№41アルレガーロの2022同様に冬期を含めて昼夜放牧をかけることで、しっかりと基礎体力を付けてきました。
当場から育成公社さんにセリ預託でお願いした産駒のなかには現3歳で3勝クラスに在籍するドンアミティエがいるなど、育成場さんとの相性の良さを感じています。
本馬も彼ら先輩馬に続いてほしいと願っています。
本馬に関してお問い合わせがございましたら、牧場公式サイトからご連絡いただくか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入くださるようお願いいたします。
当場から折り返し連絡させていただきます。
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